最近、どうも腰が重くなり、長い飛行機には乗りたくありません。ヨーロッパ方面にはかなり行きましたが、アメリカにはご無沙汰でした。

サンフランシスコにオールドトラムを走らせているFラインというのがあることが何かのウェッブサイトに載っておりました。

 先にカナダのロッキー・マウンテニァ号に乗り、カナディアン・ロッキー越えをして、その素晴らしさを満喫しましたので、アメリカン・ロッキー越えのAMTRAK「カリフォルニア・ゼッファ」に乗って見たいとも思いました。

 また、コロラドの山の中の急勾配を10両の客車を強力な蒸気機関車が牽き、断崖の上を行くという世界的に人気のあるデュランゴ・シルバートン鉄道にもお目にかかりたいと思うようになりました。

 長い飛行機に乗らねばならぬことは変わりませんので、いささか、ためらっていましたが、ワイフに尻を押され、出かけました。

 9月2日、JAL62便でロスアンジェルス、そこで乗り継ぎ、デンバーに着きました。市内を歩き廻り、9月5日、ローカルな飛行機で、同じコロラド州内ですが、600km南西のデュランゴに飛び、デュランゴ・シルバートンを堪能し、テーブルマウンテンの渓谷の絶壁の原住民の横穴住居の遺跡があるメサ・バーデ国立公園を観光しました。8日、再びデンバーに戻り、1泊後、AMTRAK「カリフォルニア・ゼッファ」で車内1泊し、サンフランシスコに到達。オールドトラムが走るFラインなどを楽しみ、13日昼過ぎ、JAL1便で、帰国の途に着き、14日夕方成田に戻りました。

 今回は鉄道ばかりになりましたが、旅の印象を記しましたので、ちょっとご覧頂きたく思います。

 

標高1600mのロッキーの麓にある人口255万人(デンバー都市圏)の大都会です。周辺の鉱山開発の中心として作られた街です。

 

街の中心は16thストリートモールです。ユニオン駅から洲議事堂の近くまで1.6kmあります。一般車の乗り入れは禁止でFree Mall Rideという無料のハイブリッドバスが頻繁に走っています。いろいろな店やレストランがたくさんあります。

Most Walkable city in USに選ばれ、この通りを中心としたダウンタウンは夜でも安心して、歩き廻ることが出来ます。RTD Officerという警官のような人が街をパトロールしたり、バスターミナルに常駐して います。RTDは市の交通局ですので、警備員なのかも知れませんが、Officerと称していますので、ある程度の警察権も あるのかもしれません。このような努力もあってか?ダウンタウンでは、犯罪は極めて少ないとのことです。

 

 

左は世にも奇妙なモダン建築のデンバー美術館です。右はUS MINT,合衆国造幣局です。金、銀が採掘されたので、この地に作られたのでしょう。

  デンバー・ユニオン駅は発着する旅客列車が「カリフォルニア・ゼファ」一往復になっても、街の入り口にデンと構えております。

アメリカの鉄道全盛の頃が偲ばれます。駅の裏にはトラムの電停があります。16thFree mall Rideもここから出ております。

 

ユニオン駅正面

 

ユニオン駅の裏

 

ユニオン駅の裏のRTDトラムの停留所

 

 トラムは街の中心にも乗り入れております。16thストリートモールを横切る2本の道路の端を単線で走り、歩道から直接乗れるように道路の端にレールが敷かれています。 しかし、一部に高いホームがあり、車椅子で乗れるようになっていました。 都心ではループになっており、16thストリートモールの南西、1ブロックのところにあるデンバー・コンベンションセンターの下を潜り、ユニオン駅からの線に合流し、南方向の郊外に行っています。アメリカでも、車社会からの脱却の試みからか、各地でトラムが走り始めているようです。ヨーロッパの低床式トラムLRVと異なり、床が高く、周辺部の専用線ではかなり速く走るようです。

 

 

 ユニオン駅裏から徒歩10分のところにデンバー発祥の地であるConfluence Parkがあります。ここにボランティァ団体Denver Rail Heritage SocietyがPlatte Valley Trolleyを走らせています。Platte riverに沿って、全面、側面オープンのオールド・トラムを走らせておりました。1kmぐらいをごとごと走り、折り返します。25分ぐらいの乗車時間で、4ドルです。運転士も車掌もお年寄りです。春から秋にかけての金、土、日の午後、3時間ぐらい走ります。

 

 

 ロッキー山脈の急勾配に挑んだ世界最大の蒸気機関車Big BoyがForney交通博物館に保存展示されていました。

 

 

屋内に置かれていますので、全体を良く撮れませんが、全長40m、機関車重量345トンと国鉄最大のD52の二倍以上あるようです。 

デンバー近郊の名所は赤い砂岩のあるRed Rockです。それを利用して野外劇場が作られていました。

 

 

 

デンバーから75kmのところにあるジョウジタウン・ループ鉄道には地球の歩き方「北米大陸、鉄道の旅」に依ると、世にも珍しい シェイ式蒸気機関車が走っているとのことでした。シェイ式とは動輪に縦型シリンダーがギァを介して接続されているもので、戦前、台湾の阿里山森林鉄道に走っていることで知られていました。これは是非見たいと思い、ホテルで車を手配して出かけました。しかし、見たものは普通の蒸気機関車でした。シェイ式は もはや無く、博物館に行ってしまったとのことでした。でも、大鉄橋のあるループ線は楽しめました。

 

 

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 デンバーを中心に鉱山がたくさんあり、その輸送のために鉄道網を建設したデンバー&リオグランデ鉄道がシルバートン支線として作った3フィート(914mm)ゲージ、全長70kmの狭軌鉄道です。標高約2,000mのデュランゴからリオグランデ 川の支流アニマス川に沿って、銀鉱山の町で標高約2,800mのシルバートンまで、急勾配を登ります。 渓谷の断崖の上を行く、蒸気機関車に牽かれたクラシックな客車10両編成の列車はダイナミックで、スリル満点の車窓も相俟って、世界的に人気のある観光鉄道です。 

 起点のデュランゴは人口16,000人ほどですが、コロラド州の南西地区では最大の町のようです。

 

 

 街の大通りです。小さな町でも初めから都市計画により、作られたようで、広い通りが碁盤の目のように 走っています。元々、鉄道建設のために作られた町のようですが、アニマス川に沿った高原の保養地として、アメリカ人には人気があるようです。

 列車は毎日8時15分、9時00分にデュランゴ駅を出発します。ピークシーズンには9時45分発もあるようでした。

 

 

デュランゴ駅を出発し、市街地を行く列車です。牽引する蒸気機関車K36形はD51よりパワーがあり、ボイラーはD51より大きいようですが、速度は40km/hしか出しませんので、動輪径は小さく、大きな機関車が地を這って進むような感じです。急勾配を10両の客車を牽いて、ゆうゆうと登る力持です。 

 


客車は古いものは1883年製というものがあり、ダブルルーフ、木造の昔のアメリカの鉄道を偲ばせるものもあります。 プレジデンシャル、ファースト、デラックス、スタンダードの4Classあります。最後尾は展望車で、プレジデンシャルクラスです。 今回は奮発してこの展望車を予約しました。 何故か?21歳以下は乗車出来ません。
客車の多くは山吹色です。これは、1950年にマリリン・モンロー主演のハリウッド映画「A Ticket to Tomahawk」撮影の時、要求されたこの色が今迄残っており、Rio Grande Goldと言われています。これ以外にもいくつかの映画がこの 鉄道で撮影されており、観光鉄道として、多くの人が来る一つの要因にもなったようです。

 

        

この鉄道のハイライト、アニマス渓谷の断崖を行く列車です。

 

           

    

  終点のシルバートンは人口530人の寂しい街でした。かっては銀鉱山で賑わっていたようで、道が格子上にあるようですが、 実際には写真の大通りとここから右に入り、列車の発着場所に達するエリアに土産物屋やレストランが並んでいます。鉄道が運んで来てくれる観光客が主な客のようです。

 

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 デュランゴ滞在で鉄道以外に必見と地元に人が言うメサ・バーデ国立公園があります。西58kmのところのテーブルマウンテンの峡谷に先住プエブロ族(Ancestral Purobloans)の横穴住居の遺跡があります。

 

 

グランド・キャニオンのような大峡谷の絶壁に600もの遺跡が点在しています。            

標高2600mのテーブルマウンテンの下にはHigh Desertと呼ばれる荒野が広がっています。西にはFour Cornersと呼ばれるニューメキシコ、アリゾナ、ユタ、コロラドの州境は1点で交わる地点があり、モニュメントが立っているそうです。 最近のGPSで見るとこのモニュメントはかなりずれていることが分かり、笑い草になっているようです。ここからすこし、西に行くと西部劇で有名なモニュメント・バレーがあります。 


  デンバーに戻り、1泊後、ユニオン駅、朝8時5分発のAMTRAK「カリフォルニア・ゼッファ」に乗りました。この列車は 前日の14時にシカゴを出発し、翌日の16時10分にサンフランシスコ((エメリービル)に到着します。毎日運転しています。ユニオン駅の駅舎は大きく、立派ですが、発着する列車はこの列車だけで、ホームは閑散としております。

 

 

客車は全て2階建ですが、アメリカの鉄道の車両限界は大きく、車両の背が高いので、2段ベッドの寝台室が1、2階にあります。

ンバーを出ると40分ぐらいでロッキー越えに差し掛かります。デンバーのある大平原のパノラマが眼下に広がります。 アメリカン・ロッキーはコバルトブルーのみずうみと雪の岩山が広がるカナディアン・ロッキーに比べると地味ですが、北米大陸 大分水嶺の標高2800mのモハットトンネルまで登ります。下るとコロラド川の大渓谷に沿って走ります。

 

 

 

 食事は寝台車の料金に含まれており、食堂車で摂ります。お料理は量もそれほどではなく、お味も結構いけると思いました。

2人ですと必ず相席になり、いろいろな人と会話を楽しめます。  列車は20分遅れで、エメリービル駅に着きました。ここから、連絡バスでベイブリッジを渡り40分程で、サンフランシスコフィッシャーマンズ・ワーフに着きました。

 

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  フィッシャーマンズ・ワーフは観光客であふれかえっておりました。さすが、世界有数の観光地と思いましたが、いささか、うんざりしました。

 クラシックなトラムがサンフランシスコの目抜きの大通りを走っております。昔のトラムの線路を復旧し、古いトラムやストリートカーを各地から集め、補修し走らせたようです。Mini Metroと呼ばれるトラムの一つの系統、F-ラインとして、通常の交通機関として機能しています。主力はPCCカーと呼ばれる1930年代に台頭する車に対抗するため 開発された静かで、乗り心地の良いストリートカーです。

 

 

もうひとつの主力はイタリア、ミラノ市電です。

 

 

 これ以外に特別運転として、世界各地から集めた電車を運転しています。

 

 

 これは、戯曲「欲望という名の電車」で有名なニューオーリンズの電車です。   

 

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 有名なケーブルカーにはやはり乗らねばと思いましたが、乗り場では、観光客が長蛇の列を作っていました。1時間以上 待つ必要があると思い、諦めました。しかし、帰国の日の朝、宿の近くのパウエルーハイド線のハイド側の乗り場にいった時、 観光客はいませんでした。早速、乗りこみ、サンフランシスコ湾とアルカトラス島を眼下に望み、狭い道を単線で行き、ノブヒルに達し、ユニオンスクエァ近くのパウエルまでおりました。

 


サンフランシスコは既に2回来ていますので、なにか?珍しいものはないかと思いました。ホテルのコンシェルジュに探して貰った Sailboat(帆船)によるランチクルーズというのに参加しました。簡単なランチをとったのち、帆を上げ、サンフランシスコ湾を アルカトラス島まで帆走します。初めての経験でしたが、結構、船は傾き、しぶきを浴び、スリルがありました。

 

 

ベイブリッジとダウンタウンのビルを撮りましたが、しぶきがレンズについたようで、ボケてしまいました。

 

 アメリカの料理として連想するのは、カリカリに焼いたわらじのごときステーキ、大きなハンバーグで、特に、デンバーのような内陸部 では、覚悟していましたが、意外に美味しく、量も左程ではありませんでした。右は揚げ出し豆腐にわさび醤油です。わさび醤油のほうが大きなお皿に入っているのは解せませんが、美味しく頂きました。別のお料理で、ポン酢をかけた肉料理 もありました。これは和食の店ではありません。アメリカ料理も日本料理だけではなく、いろいろの国の料理の影響を受け、進化しているようです。 左のフィレミニオンステーキもわらじには程遠く、ミディアムで、美味しく頂きました。

 

 

(2010-10-25)
(2015-4-10)整理更新


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