JR九州の「ビートル&コリアンレールパス」7日間31,000円というのが目に留まりました。博多~釜山間のビートルと韓国の新幹線KTXも乗れる韓国鉄道7日間乗り放題です。
これはお値打ちです。
業務出張で、6回この国を訪れましが、20年ほど前です。久しぶりに、お隣の国をちょっと訪ね、鉄道で巡ろうと思い立ちました。
 5月11日(月)博多港9時30分出航のJR九州高速船の超高速船ジェットフォイルBEETLEに乗船するため、博多駅からバスで20分の博多港国際ターミナルに1時間前に到着
しました。

清潔な感じのモダンな建物です。電話で予約したものをチケットを購入すると共に、乗船手続きをしました。セキュリティチェック、出国手続きは空港と同じです。

BEETLE2世が待っておりました。ビールがただで飲めるとのことで、プラス3000円でグリーン席にしました。朝からビールを飲み、陶然としているうちに釜山港に入港しました。博多港と対照的に雑然とした感じです。国際ハブ港らしく、ターミナルの前にはコンテナがたくさん積んでありました。釜山駅までシャトルバスで10分です。裏道をぬって行きましたので、日本の街の裏町のようで、外国に来た感じは全くしません。宿はシャトルバスの終点で釜山駅の横にある東横イン釜山駅1です。

釜山駅は大きなガラス張りのモダンな建物で、内部は駅ナカの店もたくさんありますが、何となく、がらんどう??という感じです。先ず、引換証を駅でレールパスに換え、列車の指定券を発行してもらわねばなりません。


中長距離列車はすべて、指定券が必要です。しかし、列車座席指定券はレシートのようで味気ありません。
今回は
 5月11日(月) 博多港9:30出航BEETLEで博多~釜山移動        (釜山泊)
   12日(火) 9:00発KTX120レで、ソウルに移動            (ソウル泊)
   13日(水) ソウル市内観光                         (ソウル泊)
   14日(木) ソウル清涼里駅8:25発1621レで慶州に移動、観光  (慶州泊)
          この列車は韓国の内陸の山地を行く中央線経由で、慶州まで6時間弱かかります。
   15日(金) 慶州、仏国寺などを観光                    (慶州泊)
   16日(土) 新慶州発11:07発KTX121レで釜山に移動、観光    (釜山泊)
   17日(日) 釜山港9:30出航BEETLEで釜山~博多移動
というゆったりとした旅です。
 この旅で利用するすべての列車の列車座席指定券を取りました。
 早速、ホームに降りてみました。改札はありません。

標準軌1,435mmゲージでKTXの高速線と同じゲージですので、釜山、ソウルとも在来の駅からKTX列車も発着しております。低床式ホームでフランス、ドイツなどと同じです。フランスのTGVと同じ、動力集中式列車が並んでおりました。国産のKTXサンチョンはKTX京釜線には全く走っておりません。


ソウル発で在来線経由の急行列車ムグンファ号が8200形電気機関車に牽引され到着しました。高速線のKTXが走るようになっても、在来線の急行列車が残っているのは意外でした。
 夕方から、雨になりましたが、地下鉄で有名な鮮魚市場チャガルチに行きました。いろいろなお魚が売られ、水槽の中で泳いでいるものもたくさんありました。何か、水族館に負けないような感じもありました。少なくとも、水族館のお魚より、美味しそうです。市場ビルの2階で、海鮮鍋の夕食です。
 翌12日は9:00発のKTX列車で、ソウルに移動しました。

普通席は真ん中でご対面の固定クロス、座席配置2-2です。そんなに固くはないのですが、1時間ほどで腰が痛くなりました。

飛行機と同じ、天井から現れるモニターに日本語の案内もありました。車窓は日本と同じ、防音壁が繋がり、あまり楽しくありません。この列車は途中、在来線を走ることがありました。大きな駅は従来の駅に乗り入れており、そのためかも知れません。

デッキに自販機があり、こんなものがありました。850ウオン、約85円です。お味は正に羊羹でした。
 定時、11:44にソウル到着。

ソウル駅のホームは明るく、近代的で、何か?昨年、ベネルックス旅行の為、降り立ったパリのCDG(シャルル・ドゴール空港)TGV駅を思い起こさせます。橋上駅で、列車から降りたち、エスカレータで登ると、目の前にロッテリア、その横にマックがあります。マックはロッテリアに阻まれ、韓国に進出出来ないと聞いたことがありますが、仲良く、並んでいます。その横に和食店と韓食店がこれも仲良く並んでおりました。いずれもかなり大きな店で、昼食時で、かなり人が入っておりました。釜山駅でも和食店と韓食が並んでおり、KoRailの関連会社の経営のようです。



釜山から降りたち、右側に行きますとソウル駅の新しい駅舎があります。ロッテ・アウトレットと一体になっており、ロッテの方が存在感があります。右横には旧ソウル駅の本屋が保存してありました。
 先ず、ホテルにチェックインして荷物を置かねばなりません。ホテル予約サイトで予約したHotel Naforeは地下鉄1号線、鍾路3街駅より徒歩5分とのことです。ソウルの地下鉄は殆どの駅にホームドアがあります。電車は全く撮れません。以前は東西線旧5000形そっくりの切妻の電車が走っておりましたが、当然、新しい電車に入れ替わっておりました。駅の構造は東京の地下鉄に似ていて利用しやすいのですが、乗車券はなく、1回用Tカードを買い乗車します。500ウオンのデポジットが加算されているので、降りた駅の、デポジット払い戻し機で、払い戻さねばなりません。自動改札機をシンプルにするのが目的でしょうが、旅行者には手が掛ります。駅から地図に従って、ホテルに向いましたが、この一帯は、機械部品などのジャンク屋の小さな店や焼き魚屋、おでん屋などが密集しており、その中の路地を行かねばなりません。道に迷い、ジャンク屋のおじさんに助けを求めましたが、親切に案内して呉れました。新しいホテルで、部屋の広く快適でした。荷物を部屋に置き、ソウルの街に出ました。
 地下鉄1号線で市庁駅、市庁前の広場はソウルの中心のように思っていましたので、まず、ここに来ました。以前はロータリーになっていましたが今は普通の交通信号による、ゴ―ストップです。この広場に面したプラザホテルに出張した時、泊まりました、1泊、3万円とこの年金生活者の旅行予算の2~3倍。諦めました。そして、ソウルのシンボル、南大門。南大門市場は相変わらず、活気に満ちております。

 

 翌13日は明洞から南山公園、ソウルタワーから街を一望します。韓国の歴史に敬意を払い、李氏朝鮮の宮殿のひとつ、世界遺産、昌徳宮に行きました。ここの庭園「秘苑」は4万坪の広大な森林の中に池と楼閣があり、素晴らしい。しかし、脚の弱い老人にはすべて廻るのは辛い。ガイドツアーを途中でドロップアウト。狸がご機嫌伺いに出てきました。あまり、人を恐れません。100匹ぐらいいるそうです。

14日は清涼里駅から中央線経由慶州に向います。

 地下鉄1号線で鍾路3街から、6つ目が清涼里です。この駅から中央線の列車は出ます。四角い全面ガラス張りの駅舎がロッテデパートの横にこじんまりと建っておりました。


中央線は韓半島の真ん中の山地を走り、慶州に達するローカル色豊かな路線で是非乘ってみたいと思っておりました。急行ムグンファ1621列車は慶州を経て釜山(釜田)に行く唯一の昼行列車です。8200形電気機関車が7両の客車を牽いておりました。清涼里8:25発、慶州14:06着です。5時間41分かかります。ソウル駅からKTX新慶州に行く場合、2時間弱ですので、酔狂な話です。定時から5分遅れで発車しました。スムーズな引き出しで、結構なスピードで走ります。座席はリクライニングシートの転換クロスで、KTXより、座り心地はよろしい!清涼里から144.6kmの堤川迄、勾配を登ります。ここで、太白線が分岐しております。その先の嶺東線には太白山系を行くので、スイッチバックやΩループがあるとのことです。沿線に鉱山があるようで、貨物列車が多く見受けられました。

列車は山里を俯瞰して走ります。緑濃い山並みも日本と同じですが、日本では杉などを植林したところが多いと思いますが、ここでは、雑木林がほとんどのように見受けました。



カッフェカーと呼ぶビュッフェカーが連結されておりました。中央に売店、その前後に窓に向って、テーブルとイスがあります。上の写真の右側のカラフルな仕切りの中には3つの個室があり、2室はカラオケボックス、1室にはマッサージチェアーがありました。
ここで、昼食を摂りました。ベント―とサンドウィッチです。ベント―のおかずは幕の内弁当のような仕切りの中に、お馴染みの卵焼きなどが並んでおりました。

途中から、非電化単線になりました。定時で走って来ましたが、慶州の手前の信号所で、対向列車が遅れたため、2分程遅れたようで、降車が済むと直ぐ発車してゆきました。牽引のディーゼル機関車も撮れませんでした。最後尾の電源車をキャッチしただけでした。

慶州駅は韓国風で古都慶州の玄関口の雰囲気があります。
 未だ、時間が充分にありますのでタクシーをチャーターして、慶州の主な観光ポイントを巡ることにしました。先ず、古墳の集まる大陵苑に行きました。その中で天馬塚が発掘され、中に入れました。飛鳥の高松塚古墳のような壁画を期待しましたが、構造が異なり、壁画は無く、馬具の飾りの天馬にちなみ、天馬塚と称しているようです。たくさんの出土品があったという雁鴨池などなどを訪れましたが、新羅の都であったこの地も高句麗の征服、蒙古の襲来などにより、破壊されたため、古い建造物は全く残っておらず、石造りの塔や古墳からの出土品で、いにしえの新羅を偲ぶしかないようです。
 仏国寺に近いコロンホテルに宿を取りましたので、翌15日は朝から仏国寺に行きました。仏国寺の背後の山中に石窟庵がありますが、そこに登るバスがバス停にまっておりましたので、先ず、石窟庵に行くことにしました。


石窟庵


仏国寺

 石窟庵はバスで15分程登ったところのゲートから10分程、平坦な広い道を歩いて行きます。花崗岩を組んでで築いたドームに土をかぶせた人口石窟の中に石仏が安置されています。鎌倉の大仏に似たお姿でした。
 創建が新羅時代といわれる仏国寺は、長い間、荒れ寺であったものを、1970年代から復元、整備されたとのことです。有名な石段のある紫霞門は大きく立派ですが、この上の回廊の中の本堂、大雄殿などの堂宇は意外にこじんまりとしております。周囲には広大な森と池があり、仏教寺院というより、大きな神社、神宮の雰囲気です。その外に広がる門前街も復元、整備されたとき、作られたのでは?と思われます。比較的新しい韓国風建物が並んでおり、何か?違和感があります。
 16日は慶州11:48発の在来線(東海南部線)経由のムグンファ号を予約しておりましたが、釜山でもう少し時間が欲しいので、早い列車に変更しようとしましたが、満席です。やむなく、新慶州駅11:07発のKTXに乘ることにしました。

慶州駅前よりバスで15分。新慶州駅はKTX高速線の駅で、何もないところにあるモダンで大きな駅です。

 真ん中に通過線がありますが、一段高くなっております。通過の折に退避列車に衝撃を与えるのを避けるためのものかも知れません。

11:07発釜山行KTX121列車が入って来ました。途中、蔚山に停まり、釜山着は11:41です。
 釜山は古くからの港町として、変化に富んでいます。海岸を巡る観光バスに乘り、龍頭山公園の釜山タワーに登り、街を見下ろしました。


この写真の右の屋上から、翼を広げたような建物がチャガルチ市場の中心です。このビルの中や周辺には数多くの魚を扱う店、露天そして、海鮮を食べさせるお店があります。この夜も、ここへ行き、お刺身と焼き魚を頂きました。
 翌17日、釜山国際ターミナル9:30出航のBEETLEで博多に戻りました。

 この旅で、楽しめたのはお食事でした。


これは釜山チャガルチの海鮮鍋です。鍋は全く辛くなく、カニ、イカ、蛤、その他のお魚がたくさん入り、美味しく頂きました。韓国ではたくさんの小皿料理がサービスされますので、お酒のつまみには事欠きません。この写真には写っていませんが、日本ではもうないと思われるもちとうもろこしも出されました。お酒は昔は清酒もあったようですが、今では焼酎です。
韓国の焼酎は18度ぐらいで甘口で日本酒の冷酒と同じような感じです。

これもチャガルチのヒラメのお刺身と焼き魚(いしもち)です

ソウル東大門の焼き魚専門店の焼き魚です。いさき、さんま、太刀魚。ソウル東大門には「焼き魚通り」まであり、焼き魚はこの国の人も好物のようでした。塩焼きはお魚をおいしく食べる良い料理の仕方と思いますが、海外ではスペイン、ポルトガル以外に直火での塩焼きは殆どありません。トルコ、イスタンブールの鯖サンドは珍しい例ですが、塩がほとんど効いておらず、日本人にはいまひとつでした。韓国の焼き魚は塩がほどよく、効いており、美味しく頂けます。しかし、盛り付けは飾り気がないですね!

ソウル東大門の専門店のタッカンマリ(鶏一羽の意味)。鶏一羽を特製スープの中にはさみでぶつ切りにして入れる。具はねぎと大根、うどんのようなものだけ!変形したアルミの大鍋で煮込む!さっぱりしていて、美味しい!最後にご飯を入れて雑炊に!美味しかったです!

韓国に来たら一度は焼肉を!慶州で観光案内所で聞きましたが、意外に焼肉店は少ないようです。

昼飯には麺類が欲しくなりますが、海外ではかなえられないことが多いのですが、韓国ではラーメン、うどんは一般的です。これは釜山駅中の店の天麩羅うどんに巻きずしです。

 日本製の新幹線の走る台湾は鉄道ファンにも人気がありますが、韓国の鉄道には余り関心が無いようです。サブロクの台湾は鉄道でも日本指向が強いようですが、スタンダードゲージの韓国では以前は米国。最近ではヨーロッパの鉄道に傾倒するのはやむを得ないことかも知れません。今回のわずかな見聞と韓国の鉄道の説明のあるサイトを参考に

を纏めてみました。

(2015-6-3)



(2015-6-3)